校長や保護者らでつくる「札幌市学校給食運営委員会」(委員長・小川原訓(さとし)美しが丘小校長)は十三日、市内で本年度の初会合を開き、市立小、中学校の両校長会から諮問を受けた二○○八年度の学校給食費について審議に入った。牛乳が四月から値上げされるほか、主食、副食の食材も高値で推移する見通しで、四年連続据え置いてきた給食費は値上げの可能性が濃厚となっている。
札幌市の給食費(月額)は小学校が三千三百五十円(三月は学年によって異なる)、中学校が三千九百五十円(同)。同運営委員会が毎年度、米飯、パンなどの主食、副食(おかず)、牛乳価格(保護者負担額)の一食当たりの平均的な単価を積算し、現行の給食費と比べ、改定の可否を判断している。
初会合はこのうち、牛乳価格について検討した。事務局の市教委が、道農政部が決めた○八年度の価格(二百ミリリットル)が三十六円二十七銭と、○七年度に比べ一円十二銭上がると報告。○八年度には、牛乳だけで一食単価の年間合計(小学校中学年で百九十六回分)が二百十九円五十二銭アップすることが分かった。
主食、副食を含めた一食単価の年間合計は○七年度段階で、現行の給食費の算定基準となった○三年度より五百二十九円二十銭も上回っており、今回の牛乳の値上げを加えると超過は七百四十円を突破。給食費を五十円値上げした○三年度の七百八十円の水準に迫る。
○三年度からの単価上昇分は「高価なイチゴやメロンを減らし、同じ栄養量で比較的安いリンゴやかんきつ類を増やす」(長島裕子・富丘小栄養教諭)ことなどで吸収してきたが、節約は限界に来ているという。
さらに主食と副食の一食単価も小麦粉や乳製品などが値上がりしており、上昇は確実。市教委は今後、双方の単価を算定するが、市の単価は現状でも十七政令市で四番目に安く、市教委は「安い中国産食材への不信感も強く、これ以上割安の食材に走っては安全性への信頼を失いかねない」(総務部)と説明。給食費値上げは避けられない状況だ。
運営委員会は三月六日の次回会合で、主食の一食単価などを審議。三月末までに値上げの可否を校長会に答申する。
(北海道新聞より引用)
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